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指紋認証豆知識


・ 指紋とは指先の皮膚にある汗腺(汗の出口)の開口部が隆起した線(隆線)
  により出来る紋様です。

  指紋の模様は一般的に次の4つ分類されます。
  渦状紋 - 円形または渦巻状の線で構成されている指紋
  日本人の約5割が渦状紋
  蹄状紋 - 蹄の形をして流れている指紋
  日本人の約4割が蹄状紋
  弓状紋 - 弓やりになった線のみで構成されている指紋
  日本人には少ない
  変体紋 - 前記のいずれの分類にも属さない指紋

・ 指10本とも全部、指紋が違うのをご存知ですか?
  それから足の指の指紋でも登録・認証できるそうです。
  皆様20個の生体鍵を持っていることになりますね。
  実際に、ある会社の役員の方が酔って事務所に戻り
  技術部が一生懸命ソフトの開発をしているところで、
  おもむろに靴下を脱ぎ、ご自身の足の指で試したそうです。
  その後、だれもその指紋センサに触らなくなったとか、、、

・「指紋照合」と「指紋認証」の違いとは?
 「指紋照合」は不特定多数の指から1指を特定することで、例えば警察の犯人探し
  の様に「犯人が残した指紋」を犯罪者のデータベースから検索して犯人を特定することです。
 「指紋認証」は本人が本人であるかを特定することです。
  英語では「指紋照合」をIdentification、「指紋認証」をAuthenticationといいます。

・ 指紋センサ技術・方式に関して。
  指紋センサは光学式、温度方式、圧力方式、静電容量方式のいずれかを用いています。
  多くの製品は静電容量方式を使用しています。
  静電容量方式はコンデンサの集合体で電荷を一定周期で蓄電させ、自然放電します。
  その表面に指が触れると接している部分が早く放電、触れていない部分がゆっくり放電し
  その電位差を測定して指紋画像を構成します。
  ※センサ表面に触れても感電しませんよ!

  それぞれの方式の長所、欠点は次の通りです。
  光学式
  【長所】センサ感度、静電破壊強度 
  【欠点】サイズが大きい、消費電力が大きい、多汗指乾燥指対策
  感熱式
  【長所】多汗指乾燥指対策、静電破壊強度、サイズ 
  【欠点】センサ感度があまり良くない、消費電力が大きい
  静電容量式
  【長所】センサ感度、消費電力、サイズ 
  【欠点】多汗指乾燥指対策、静電破壊に弱い

・ 指の状態は千差万別です。
  また同じ人の同じ指でも季節や環境、一日の時間帯、
  本人の体調などに影響され変化しています。
  ちなみにお酒を飲みすぎた次の朝は身体も指先も乾燥し指紋認証しづらくなります。
  このような個人差による指の状態の違いや本人の体調・環境変化に影響を受けず認証しやすい
  指紋画像を 読み出し補正することを画像エンハンスメントと呼んでます。
  実はこの部分が指紋認証精度を上げる重要なポイントの一つです。
  
・ 指紋の線(隆線)の太さが個人差が少ないことご存知ですか?
  指の大きさはさまざまですが、隆線の太さはあまり変わらないという統計があります。
  これが画像エンハンスメントに重要な要素で、極端に太い溝や細い溝は指紋ではなく、
  指の傷やごみと判断し認証対象情報から除外します。 
  指に多少の傷やひび割れがあっても認証できる秘訣です。

・ 指紋認証の特徴点に関してです。
  指紋認証方式にはパターンマッチング方式、周波数解析方式、
  特徴点方式などがあります。
  特徴点とは指紋の端点(開始点、終止点)と分岐点のことです。
  指紋画像から特徴点を探し出し、特徴点と特徴点の位置関係
  (相関関係)を計算し記録します。
  認証の場合は記録された特徴点の相関関係と、対象の指の特徴点の相関関係を
  比較し、基準数以上の特徴点の一致があった場合に「認証成功」と判断します。
  特徴点方式は指紋画像を保存せず、特徴点の相関関係だけを記録します。
  特徴点の相関関係では指紋画像に復元できませんので
  指紋画像の漏洩防止(プライバシー保護)にもなります。

・ 1指にいくつぐらいの特徴点があるかご存知ですか?
  研究報告によると平均30-50個の特徴点があるそうです。
  その内で最低5-8個の特徴点相関関係が一致した場合に認証成功としています。
  ところで全ての特徴点が一致するとエラーになることは
  あまり知られていないと思います。
  登録した時と認証する時で全く同じ状態(指の置き方や環境)
  はありえないと考えられ、全てが一致する場合は指紋情報が
  何らかの方法でハッキングされている判断し、エラーになります。

・ 指紋が消耗してしまうことをご存知ですか?
  と言っても指紋の模様が変化したり特徴点が減るわけではなく、
  指紋の溝が浅くなってしまうことです。
  特に利き手の親指と人差し指の消耗が一番大きく、
  指紋認証しづらい方は、利き手でない中指や薬指を
  利用すると認証しやすくなります。

・ 生体認証の認証精度は一般に他人受入率(FAR)と
  本人拒否率(FRR)で表わされます。

  他人受入率とは他の人を間違えて認証してしまう確立で
  一般的には1/10万 ~ 1/100万という精度で、
  10万本別の指を試して一度合うか否かという確立です。
  実際に10万本の指を試めすことはなかなかできないですよね
  本人拒否率とは本人を本人でないと間違えてしまう確立で
  実際の精度は5%くらいの製品が多いようです。
  この5%が大きな問題で、100人中5人が利用できないということです。
  一度、このような精度の製品を利用された方は、
 「指紋認証? 使い物にならないね!」となってしまいます。

  実は私の右手の人差し指は指紋認証に不向きな指です。
  特徴点の数が異常に少なく15点くらいしかありません。
  私の周りには「キラーフィンガー」と呼ばれている荒れ指紋Kさん、
  多汗症のMさん等など認証検証に最適な(認証しづらい)協力者が
  身近います。
  
  ところで、最近はあまりニュースにならなくなってしまいましたが、
  情報漏洩事故が毎日起きていることをご存知ですか?
  その原因のトップ3にいつも入っているのはUSBメモリです。
  特別なソフトも不要で、手軽に持ち運びができる便利なメモリですね。
  でも、そこが落とし穴。
 「職場で仕事が終わらず、自宅に持ち帰って、、」
 「その前にちょっと一杯、、あっ、かばんを忘れた。」
 「あっ、あのメモリは??」
  実際には学校の先生やお医者さまの事故が多いようです。
  このような情報漏洩事故を起こしてしまい、懲戒解雇に
  なった先生もいらっしゃるようです。
  指紋認証USBメモリを使っていればよかったのに!!

・ 指紋認証にまつわるいろいろな疑問をランダムにご紹介します。
  Q: よく手相は変わっていくと言いますが、
  指紋は変わらないのですか?
  A: 指紋は変わりません。
  人間の成長にともない指の大きさが変わる場合
  その変化にあわせて相対的に大きさが変化しますが、
  模様(指紋)が変わることはありません。
  ちなみに指紋があるのは猿科の動物だけで、
  猿の指紋はきれいな同心円です。
  進化した動物の指紋は複雑な形になります。
  あなたの指紋が同心円だと、、、猿!?
  Q: 静電破壊強度というのは、何ですか?
  A: 静電破壊強度とは人体に帯電した静電気がセンサに印加した場合、
  どの位の静電気(電圧)まで壊れないかという強さのことです。
  一般的に人体に帯電した静電気が放電される(パッチときた瞬間)電圧
  は4,000~8,000Vです。
  ちなみに静電気が印加したセンサを顕微鏡で見ると、爆弾が落ちたよう
  なクレーター状の穴があきます。
  Q: 【細すぎる指、小さな指紋(子供の指紋など)も認識しますか?】
  A: 華奢な、すてきな指、大歓迎です。
  実験では幼稚園児、小学校低学年の子供の指でも登録、認証できてます。
  以前、個人の利用者で、その方のお子様の友達が面白がって大勢で指紋
  登録してしまい、ご本人が登録しようとした時に、
  既に登録されているのが誰の指かわからず、
  初期化できずに困ったというエピソードもありました。
  Q: 指先の写真に反応しますか?
  A: とってもGoodなQuestionです。
  写真の指やシリコンで作った偽造指には反応せず、
  生体の指にだけ反応します。 
  ちょっと怖い話しですが、切断された指にも反応しません。
  007泣かせです。